それは、ものすごく不自然で不思議な感覚
その日、私は週に一度行くか行かないかの事務所勤務。事務所の人間が全員出払って、やむを得ず一人事務所の留守番をしていたの。
夕方、ピンポンがなると、カメラに映るは、、、「バイク便でーす!」
、、、力なくサインをして重い荷物を受け取り、机の上においた。
差出人を見なくても、その形と重さから、何冊かの『本』である事はすぐにわかる。
本 でき た ん だ 。 。 。
まずはトイレに行った。・ ・ ・ かなり長い間座っていたように思う。
鏡に映る自分の顔を何気なく見つめながら、手を洗った。
机の上に置かれている、未だ封を開けずにおいたままの何冊かの本を横目に、ベランダに出て深呼吸。
。。。目の前に見える代々木公園は一面、未だ何日か前の雪におおわれていて、真っ白できらきらしてすごく綺麗。。。
少しずつ陽が落ちて、暗くなり始める時間帯。
“いっけね”
外回りしている事務所の人間に電話すると、何で封を開けないんだと言わんばかりの少しあきれた口調で「開けて、開けて!」と言われて、ドキドキし始めた。
なんだか、怖くて、封も開けられないでいたんだ、1時間もの間。
不安と緊張と、、、それから、、、
書いたままに、言った通りに、創ったままに、
仕上げてくれているだろうか?という猜疑心にも似た不信感(んーこれホントはよくない感情)
変だよね? 涙が出そうに(たぶん嬉し泣き。それさえも解からないほどの想い)なるのを無理やりにでもさりげなく過ごそうと、結果必死にこらえた1時間。
荷物が届くまでは、次の仕事の振り付けを考えていたのだけど、全く手につかなくなった。
もっと、“ばんざーーーーーい!!!”って具合になる自分を想像していたから、こんな自分の妙な感情に変な気分だった。
ずいぶん前に、自分でプロデュースし出演した舞台の千秋楽に、ステージ上でマイクを持ってお客さんに向かって
「グラミー賞とアカデミー賞とトニー賞をいっぺんにとった気分です。」と、嬉しさとお礼の気持ちをこんな言葉にしたことを思い出した。
それはすごく素直な感情表現だったはずだ。
その時の感覚とはまた違う、生まれて初めての感覚。
実感がわかないとはこのことだ!と思った。
はて、、、そろそろ(・_・;)・・・
時間をかけてじっくり見てみようかな、
未だページを開いていない、、、その『本』という形に仕上がった“なつの分身”を。
ネット書店amazonでは、すでに、予約受付しているらしい。。。
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